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【続報】水原一平受刑者ドラマ化の陰で浮かび上がる、妻Nさんの悲痛な現実

水原一平ドラマ化

ドジャース・大谷翔平選手の元通訳・水原一平受刑者を題材にしたドラマシリーズが、米ケーブル局「Starz」で制作されることが報じられました。違法賭博と巨額窃盗という前代未聞のスキャンダルが「物語」として再構築されていく一方で、その陰で静かに注目を集めているのが、妻であるNさんの存在です

今回、減刑を求める申立書の内容が明らかになり、そこには「もう一人の被害者」ともいえる妻のストレスと苦悩が赤裸々に綴られていました。

大谷翔平の“相棒”から一転、違法賭博と巨額窃盗の渦中へ

水原一平受刑者は、日本ハム時代から大谷翔平の通訳として行動を共にし、2017年オフのメジャー移籍と同時に渡米。通訳業務はもちろん、

  • ドライバー
  • 食料品の買い出し
  • キャッチボールの相手

など、生活面も含めて“相棒”として支え続けてきました。

しかしその裏で、2021年頃から違法賭博にのめり込み、多額の借金を抱えるようになります。最終的には約26億円もの資金を大谷選手名義の口座から不正に引き出したとされ、2024年3月のソウル開幕シリーズ直後にドジャースから解雇、のちに禁錮4年9カ月の実刑判決を受けました

現在はアメリカ・ペンシルベニア州の連邦刑務所で服役中。その“転落劇”がドラマシリーズとして描かれることになり、再び大きな注目を浴びています。

妻Nさんが明かした、長距離婚生活とビザ問題の過酷さ

今回、話題となっているのは、判決前に裁判所へ提出された減刑嘆願書。そこには、水原受刑者本人だけでなく、父親、そして妻Nさんの手記も添えられていました。

Nさんは、ビザの問題によってグリーンカードを取得できなかった時期が長く続き、日本とアメリカを行き来する生活だったことを告白。
「ほとんどの時間を夫と離れて過ごしていた」と綴り、夫婦として当たり前に共有できるはずの時間が、ビザという“見えない壁”によって奪われていたことを明かしました。

その間、日本で暮らす家族の死、アメリカに戻れない間にペットの犬が亡くなるなど、精神的に追い詰められる出来事が重なっていったといいます。

「ストレスで聴力を失い、円形脱毛症に」──心身を蝕んだ日々

Nさんの手記の中でも、とくに胸が締め付けられるのが、健康状態の変化について触れた一節です。

アメリカと日本を自由に行き来できないストレスなどから、Nさんは一時的に聴力を失い、円形脱毛症を発症した

といいます。さらに情緒不安定になり、精神面でも大きなダメージを負っていたことを告白しました。

そのような状態の中でも、多忙を極めるスケジュールの合間を縫って、水原受刑者が妻を支えていたと手記には綴られています。ここには、

  • メジャーリーグのスター選手を支える通訳としてのプレッシャー
  • 常にメディアや世間の視線を浴びる生活
  • 離ればなれで暮らす妻への心配

といった複数の重圧が、夫婦双方にのしかかっていた現実がにじみ出ています。

「夫は唯一の家族」──それでも夫を信じ続ける妻の言葉

Nさんの手記では、自身の家庭環境についても触れられています。両親や親族を立て続けに亡くしており、

「夫は私の唯一の家族」「彼を失うことは、私が想像できることの中で最もつらいこと」とまで書き記し、どれほど水原受刑者に寄りかかり、支え合って生きてきたかが伝わってきます。

さらに、

  • 水原受刑者の両親も一人息子を深く愛していること
  • 「愛にあふれた、優しくて仲のよい素晴らしい家族です」と評していること

などから、問題発覚以前の家庭には、確かな絆と愛情があったことがうかがえます。

それだけに、ギャンブル依存と巨額窃盗によって、その絆そのものが引き裂かれてしまった現状は、妻にとって耐え難い現実でしょう。

「子どもを授かり、ささやかな結婚式を」叶わなかったささやかな夢

Nさんは減刑嘆願書の最後で、自身のささやかな願いを綴っています。

「いつか彼との間に子どもを授かり、ささやかな結婚式を挙げることが夢です」と書き、家族としてごく普通の幸せを育んでいきたいという思いを静かに訴えました

しかし現実は、その夢とは真逆の方向に進んでいきました。
水原受刑者は禁錮4年9カ月の実刑判決を受けて収監され、夫婦は物理的にも精神的にも大きく引き裂かれた形になっています。

ドラマ化で再び消費される“物語”と、「もう一人の被害者」としての妻

今回のドラマ化は、エンターテインメントの観点から見れば非常に“ドラマチック”な題材です。

  • 無名の青年がメジャーリーグのスター選手の隣で世界的な知名度を得る
  • 裏では違法賭博と巨額窃盗に手を染めていたという二重生活
  • そして奈落の底への転落

と、いわゆる“成り上がりと転落”の物語構造が、映像作品として非常に扱いやすいことは否定できません。

しかし、その裏側には、決して脚色されることのない現実の“痛み”があります。
ビザ問題や長距離婚生活、家族やペットとの死別、ストレスによる健康被害──そして、唯一の家族と信じてきた夫の犯罪行為と収監。Nさんは、スキャンダルの渦中で心身をすり減らした「もう一人の被害者」と言っても過言ではないでしょう

まとめ──「物語」の外側にいる人たちの苦しみに目を向けるべき時

水原一平受刑者の事件は、いまやメディアやドラマ、書籍などさまざまな形で“コンテンツ化”されつつあります。その一方で、

  • 大谷翔平選手
  • 球団関係者
  • ファン
  • そして妻Nさんをはじめとする家族

といった「物語の外側にいる人たち」の苦しみは、どうしても軽く扱われがちです。

もちろん、水原受刑者が行った行為は重く、厳しい非難を免れません。しかし同時に、

「彼の行為によってどれだけ多くの人が傷つき、その中には“支える側”であり続けた妻のような存在もいた」という事実を忘れてはならないのではないでしょうか。

ドラマシリーズがどのように夫婦関係を描くのかはまだ分かりませんが、視聴する側もまた、その裏にある現実の人生と感情が確かに存在することを心に留めておく必要がありそうです。

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