今年の大みそかの注目カードとして、たびたび名前が挙がっていた「嵐」。 しかし複数報道によれば、嵐は『第76回NHK紅白歌合戦』に出場しない意向だという。 NHK側が出場を打診していた一方で、嵐サイドがOKしなかった――という筋立てだ。 ここで一気に話題になったのが、「なぜ出ないのか」という点である。
この記事では、まず“確定していること／報道ベースのこと／推測にすぎないこと”を分けて整理する。 そのうえで、紅白という舞台の特殊さ、来年のツアー準備との兼ね合い、 そして旧ジャニ問題を経たNHK側の空気感まで、できるだけ丁寧に解説する。 ※見出しに
は入れず、本文の重要ポイントにだけ最小限で入れている。まず事実整理：報道で伝えられている「出場しない」構図
報道内容をざっくりまとめると、次のような流れになる。
- NHKが嵐サイドに紅白出場をオファーしたとされる
- しかし嵐サイドは首を縦に振らず、結果として出場しない方向になっているとされる
- 理由として「ブランク」「紅白を最初のステージにするハードル」「ツアー準備優先」などが関係者談として報じられている
重要なのは、ここで「確定」と「伝聞」を混ぜないことだ。
現時点で私たちが握れるのは、「出場しない意向だと報じられている」
という事実と、 理由はあくまで“関係者談”として流通している、という構図である。 断定口調で「こうだ」と決めつけるのは、情報の受け取り方として危うい。
「出ない理由」は3つの軸で説明できる：ブランク／紅白の特殊さ／ツアー最優先
1）ブランク問題：「久々の“最初の一発”」に紅白は重い
報道で繰り返されるのが、グループとしての歌唱・パフォーマンスのブランクだ。 これ自体は、悪い意味ではなく現実的な話である。 ダンス、歌、呼吸、段取り、カメラ割り――こうしたものは、積み上げ直しが必要になる。 だからこそ、「紅白を復帰の初手にするのはハードルが高い」という見立てが出てくる。
2）紅白の特殊さ：一度の生放送で“評価が固定されやすい”
紅白は、ライブツアーのように「回を重ねて仕上げる」場所ではない。 大晦日の一回勝負で、しかも視聴者層が幅広い。 ここで何が起きるかというと、「良かった」は祝祭として残り、 「少しでも不安」は切り抜きや比較で残る。 つまり紅白は、“内容以上に印象が固定されやすい舞台”でもある。 休止明けの最初の一手としては、リスクが大きいと考えるのは自然だ。
3）来年ツアー最優先：本丸は「ツアーで最高の状態を出す」こと
さらに大きいのが、来年のツアー準備だ。 報道や各メディアで、嵐は来年にかけてドームツアーを予定していると伝えられている。 もしそれが“活動の区切り”に直結するなら、最優先事項は明らかだ。 テレビの一発より、ファンの前で仕上げ切ったツアーを成立させる。 そのほうが、グループにとっても、ファンにとっても納得度が高い。
大野智の「精神のリハビリ中」発言が注目されるが、ここは慎重に扱うべき
もう一つ、話題にされやすいのが大野智の近況だ。 一部報道では、ファンクラブ向け配信で大野が「精神のリハビリ中」と語ったとされ、 それが「いきなり紅白は難しいのでは」という見方につながっている。
ただし、この手の話題は、受け手が勝手に膨らませやすい。 本人の言葉のニュアンスや文脈、軽い表現なのか真剣な表現なのか、 外からは読み間違えやすい。 ここで必要なのは、“診断ごっこ”をしないことだ。 事実として言えるのは「そう報じられている」「コンディション最優先の判断になり得る」程度である。
ファンの反応が割れるのは当然：「出てほしい」も「出なくていい」も両方わかる
ネットの反応が割れているのも、むしろ自然だ。 大きく分けると、空気は3種類に集約される。
- 見たい派：活動終了までに、テレビで“5人の姿”を一度は見たい
- ツアー優先派：紅白より、ライブで最高の嵐を見たい（仕上げはステージで）
- 距離を置く派：今の紅白の価値観や番組構造に、そもそも魅力を感じにくい
正解はひとつじゃない。 ただ、グループの意思決定として筋が通るのは、 「最も大切な場所に最も良い状態で立つ」という考え方だろう。 それがツアーなら、紅白に出ない選択は“逃げ”ではなく“優先順位”で説明できる。
NHKと“旧ジャニ問題”の空気感：なぜ今この話が荒れやすいのか
今回の報道が荒れやすい背景には、旧ジャニ問題（性加害問題）以降の空気がある。 NHKは過去に起用方針をめぐって説明を求められた経緯があり、 視聴者側も「局の姿勢」に敏感になっている。
そのため、仮にNHK側がオファーを出していたとしても、 「よく今それを頼めるな」という反発が出やすい。 一方で、嵐は紅白と縁が深かったグループでもある。 だからこそ、“オファーがあった／なかった”の一点だけで語るとズレる。 今は、テレビ局も事務所も視聴者も、以前より複雑な関係の中にいる。
結論：紅白で“復帰の第一声”を出さないのは、むしろ堅実な戦略に見える
嵐が紅白に出ない意向だと報じられたことで、期待していた人は落胆する。 ただ、冷静に考えると、紅白は祝祭であると同時に、評価が一瞬で固定される場所でもある。 ブランクがあり、来年のツアーに注力するなら、 「紅白を最初のステージにしない」という判断は、むしろ堅実だ。
大事なのは、出る／出ないの二択で盛り上がり過ぎないこと。 もし本当に「ツアーで仕上げる」方向なら、ファンにとっての本番はそこだ。 テレビに戻るとしても、その順番はグループが決める。 嵐の“最後の見せ場”が、最も納得できる形で用意されることを待ちたい。
※本記事は、報道で確認できる範囲の情報を整理し、未確定の部分は断定せずに記述しています。続報により内容が変わる可能性があります。
