ライブハウスの公式アカウントが、まさかの“高額家具トラブル”を告白――。 大阪のライブハウス「GORILLA HALL OSAKA(ゴリラホール)」が、オンラインストアで138万円の「ゴリラのソファ」を購入したものの、 到着予定日になっても届かず、SNSで「おそらく詐欺だった」と投稿したことで一気に拡散された。
きっかけは、THE ORAL CIGARETTESのあきらかにあきら(B, Cho)が「欲しいなあ」と投稿していた“あのソファ”。 その投稿を見たゴリラホールが、「ゴリラホールが買わなければ誰が買うんだ」というノリで購入した――という、 いかにもSNS時代らしい流れが、まさかの“届かない”結末になった。 ネタとして面白いのに、状況は笑い話だけでは済まない。 「ネット通販の偽サイト・未着トラブル」は、誰にでも起き得る現実だからだ。
何があった?「138万円のゴリラソファ」騒動を時系列で整理
まずは情報を整理する。ポイントはシンプルだが、インパクトが強すぎて誤解も生まれやすい。 ここでは出来事の流れを、わかりやすく並べる。
- 発端:THE ORAL CIGARETTESのあきらかにあきらが、SNSで“ゴリラのソファ”に反応し「欲しいなあ」と投稿
- ゴリラホールが反応:その投稿を見て、ライブハウス側が“ゴリラなら買うしかない”という流れで購入
- 到着予定日:12月13日が到着予定だったが、届かなかった
- ゴリラホールの投稿:SNSで「おそらく詐欺だった」と報告
- その後:ゴリラホールは、別の家具店で改めて注文を進めている旨が伝えられた
つまり「買った」「届かない」「詐欺かもしれない」「別ルートで買い直す」の4点が骨格。 ここに、ゴリラホールという名前・コンセプト・ノリが加わり、爆発的に拡散した。 それにしても、138万円という金額はパンチが強い。 だからこそ、ネタで終わらせず、冷静に“何が怖いのか”を見ておきたい。
なぜこんなにバズった?「ゴリラホールの世界観」が100点すぎた件
今回の話題がここまで跳ねた理由は、単に「高額商品が届かなかった」だけではない。 主役が“ゴリラホール”だったからだ。
GORILLA HALL OSAKAは「遊べるライブハウス」をコンセプトに掲げ、会場名もHEY-SMITHの猪狩秀平が名付けたことで知られる。 つまり、もともと“遊び心”や“ストーリー性”を前面に出せる土壌がある。 そこに「138万円のゴリラソファを買う」という行為が乗ったら、 SNSが放っておくはずがない。
しかも発端が、THE ORAL CIGARETTESのメンバー投稿というのも強い。 「アーティストの“欲しい” → 箱(ライブハウス)の“買った”」という流れは、 ファンにとっては小さな祭りみたいなものだ。 それが一転して「届かない」になった瞬間、笑いと驚きと不安が混ざり、拡散は加速する。
「おそらく詐欺」…でも、ここで重要なのは“断定”よりも「典型パターン」
ゴリラホール側は「おそらく詐欺だった」と投稿している。 ただ、私たちがここで気を付けたいのは、外野が勝手に“犯人探し”や“断罪”を始めることではない。 本当に大切なのは、「ネット通販で届かない」タイプの被害が、どういう形で起こるかを知ることだ。 なぜなら、同じ罠は一般の買い物でも普通に仕掛けられているから。
ネット通販の未着トラブルでよく言われるのは、たとえばこんな特徴だ。
- サイトの作りがそれっぽい(正規店の画像や文面を無断転用していることがある)
- 値段が極端に安い、または“今だけ”の煽りが強い
- 会社情報が薄い/住所や電話番号が不自然/連絡が取れない
- 支払い方法が限定的(振込や一部決済に誘導されるケースも)
- 発送通知だけ来て、追跡が機能しない・リンクが怪しい
今回の購入先サイトの詳細は公開されていない部分もあるため、外から断定はできない。 ただ、「届かない」「詐欺かも」という結論に至った以上、 少なくとも“嫌な兆候”が複数あった可能性は高い。 そして、このタイプの被害は高額でも、日用品でも起きる。 だから笑って終わらせるほど、危険は身近に残る。
ゴリラソファは“ネタ”なのに、学びがガチすぎる:偽サイト被害は今も増える
今回の件で笑ってしまうのは、 「ゴリラホールがゴリラのソファを買う」という物語が完璧すぎるからだ。 でも同時に、これは“教材”としても強烈だ。 ふだんネット通販に慣れている人ほど、「自分は大丈夫」と油断しやすい。 しかし偽サイトは、見た目だけは普通に整っていることもある。
そして怖いのは、被害が「商品が届かない」だけでは終わらない可能性があること。 決済情報、個人情報、連絡先。 何がどこまで渡っているのかはケースによるが、 被害の“二次波”が起きることもある。 だからこそ「届かない」と気づいた時点で、できる限り早く動くことが重要になる。
もし自分が同じ目に遭ったら:現実的にやるべき手順
ここからは一般論として、「ネット通販で商品が届かない」「偽サイトかもしれない」と感じたときの動き方。 こういう話は“知ってるだけ”で被害が小さくなることがある。
① 証拠を残す(スクショが最優先)
商品ページ、購入完了画面、注文メール、支払い画面、発送通知、問い合わせ履歴。 まずは消える前に保存。 偽サイトは突然消えることもあるので、後回しにしない。
② 決済手段ごとに「止血」する
クレジットカードならカード会社に連絡し、状況を説明して対応を相談。 口座振込なら金融機関に相談し、可能なら組戻し等を確認。 コード決済や送金系なら、事業者のサポートに連絡する。 ここは“今すぐ”が大事。
③ 公的な相談窓口や警察の相談窓口を使う
消費生活センター(消費者ホットライン188)や、警察のサイバー相談窓口など、 相談先が用意されている。 「恥ずかしい」「面倒」で放置すると、被害が拡大しやすい。 泣き寝入りが一番危ない。
ゴリラホールの件は、結果として別の家具店で改めて注文を進めているという。 つまり「届かないゴリラソファ」は、いずれ“本物のゴリラソファ”としてリベンジされる可能性がある。 ただ、その裏で起きたのは、ネット通販のリアルな恐怖だ。 バズった今こそ、笑いながら学んでおきたい。
「ゴリラホールらしい」だけじゃ終われない…今後の“本物ソファ”登場に注目
今回の騒動は、ライブハウスの宣伝としては強烈だった。 ただそれは“狙って作った話題”ではなく、トラブルが先にあったタイプの拡散だ。 だからこそ、次の展開が大事になる。 つまり、本当にゴリラのソファが設置されるのか。 もし設置されたら、ライブハウスの空間はさらに“ゴリラ感”が増し、 そこに写真を撮りに来る人も出てくるだろう。
そしてもう一つ注目したいのは、ゴリラホールがオープン以来、 “遊べるライブハウス”として企画性のある動きを続けている点だ。 1月末には周年イベントも予定されている。 ネタとしてのゴリラソファが、会場の象徴として“本物”になったとき、 今回の話は「届かなかった」で終わらず、「ちゃんと回収した」エピソードとして語られるかもしれない。
まとめ:笑えるニュースに見えて、実はかなり実用的な注意喚起だった
ゴリラホールが138万円のゴリラソファを買い、届かず「おそらく詐欺」―― この字面だけで強すぎるし、SNSが盛り上がるのも分かる。 でも同時に、これは「ネット通販で届かない」被害が、 どれだけリアルに起きるかを示す出来事でもあった。
どれだけ面白い“ノリ購入”でも、決済をした瞬間に現実は動く。 「届かなかったら終わり」にならないように、買う前の確認、届かない時の動き方。 この2つを、今回のゴリラソファ騒動は大きな声で教えてくれた気がする。 そして最後に、願うのはただ一つ。 近い将来、ゴリラホールに“本物のゴリラのソファ”が鎮座し、 この一件が笑える“復活エピソード”として着地することだ。
※本記事は、公開されている報道内容とSNS投稿で明らかになっている範囲をもとに構成し、未確認事項は断定していません。
