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【続報】京都の名門・大谷中学高等学校で海外研修中に“集団窃盗” バリ島事件と炎上対応の行方は

大谷万引き

京都の名門私立校・大谷中学高等学校(京都市東山区)の生徒が、インドネシア・バリ島の衣料品店で 複数人で窃盗行為に及んだとされる動画がSNSで拡散され、大きな波紋を呼んでいる。 学校側は公式サイトで謝罪文を公表したものの、その前後の対応や情報削除の動きに、 世間から厳しい視線が注がれている。

防犯カメラが捉えた「集団窃盗」の一部始終

騒動の発端は、12月5日頃からX(旧Twitter)上で急速に拡散された1本の防犯カメラ映像だった。 動画はインドネシア・バリ島の衣料品店内の様子を映したもので、 店員が別の場所を向いている隙を狙い、複数の少年たちが入れ替わりで商品をカバンの中に入れていく瞬間が記録されていた。

現地メディアの情報によると、場所は観光地として知られるウブド市内「カジェン通り」にある衣料品店。 店主が在庫を確認したところ、衣類など11点がなくなっていたことに気づき、 店内のカメラ映像を確認したことで被害が判明したという。

映像内では、少年たちが関西弁で会話している様子も収録されており、 「背番号覚えてないねん」「(サイズ)ちっさいで」などのやりとりが聞き取れる。 この点や、修学旅行シーズン・渡航先の一致などから、 ネット上では早い段階から「大谷中学・高等学校の生徒ではないか」との指摘が相次いだ

学校側が“自校の生徒”と認め謝罪 しかし説明は最小限

こうしたSNS上の追及が続くなか、12月8日、大谷中学・高等学校は公式ホームページ上に 校長名義の謝罪文を掲載した。

文書では、 「12月4日、本校の研修旅行に参加していた複数の生徒が、訪問先において窃盗行為に及んだことが確認されました」 とし、被害に遭った店舗や現地コミュニティ、関係者への謝罪の言葉が並ぶ一方で、 具体的な人数・発生時刻・発覚の経緯などの詳細は明かされなかった。

文章の書きぶりからは、 「4日に窃盗が発生した」のか「4日に学校が“窃盗があったこと”を確認した」のかも読み取りづらく、 情報が限られていることへのモヤモヤ感も広がっている。 学校に取材した報道機関に対しても、 「HPに掲載している以外のことは申し上げられない」と説明するにとどまったとされる。

インスタ・研修旅行ブログが“突如削除”で炎上加速

今回の騒動で特に批判を集めているのが、 学校側の「情報発信の削除」だ。 窃盗動画がXで拡散され始めた5日以降、 大谷中学・高等学校の公式インスタグラムアカウントが突如として姿を消し、 同時期に学校HPに掲載されていたバリ島研修旅行のブログ記事も閲覧できなくなったという。

大谷中学・高校は創立150周年を迎えた歴史ある学校で、 これまでインスタグラムでは学校生活や行事、クラブ活動の様子を積極的に発信。 バリ島での研修旅行の様子も写真付きで紹介されていた。

しかし、謝罪文が出される前にこうした投稿が一斉に削除されたことで、 SNS上では

  • 「炎上したから慌てて消しただけでは?」
  • 「火消しに走っているようにしか見えない」

といった批判的な声が噴出。 一方で、

  • 「他の生徒が無関係に晒されるリスクを避けたのでは」
  • 「被害店舗や現地にこれ以上迷惑をかけないための対応とも考えられる」

と、一定の理解を示す意見も見られる。

学校側は取材に対し、インスタアカウントや研修旅行ブログの削除自体は認めながらも、 その理由については「それ以上のことは申し上げられない」と明言を避けている

電話は「常に鳴っている状態」 名門校に押し寄せる“苦情の嵐”

さらに深刻なのが、事件発覚後に学校へ集中しているという苦情だ。 同校によると、 現在、電話による問い合わせ・抗議の連絡がひっきりなしに寄せられており、 「常に電話が鳴っている状態」だという。

中高一貫の私立男子・女子校として知られる大谷中学・高等学校は、 2025年4月1日時点で中高合わせて1,819人(男子1,009人・女子810人)が在籍する大規模校。 難関大学への合格実績も多く、「京都の進学校」のひとつとして親世代からの信頼も厚かっただけに、 一部生徒による海外での集団窃盗という事案は、学校全体のイメージに大きな傷を残す結果となった

京都新聞の報道によれば、学校は不安を抱える生徒に対して 「当面のあいだ、登校を控えても構わない」と伝えているという。 在校生や保護者へのケアについて詳細を問われても学校側は「ノーコメント」としているが、 電話口では「被害に遭われた方のことを一番に考えている」と苦しい胸の内を語ったという。

「逃げの削除」か「被害拡大防止」か 対応をめぐる評価が二分

今回の騒動では、行為そのものへの怒りだけでなく、 それに続く学校側の対応が世論の評価を大きく分けている。

動画拡散 → SNSでの特定 → 学校名が広まる → インスタ削除・ブログ非公開 → 謝罪文公開 という流れのなかで、

  • 「最初から事実関係を迅速に説明していれば、ここまで炎上しなかったのでは」
  • 「削除より先に、被害店舗や現地への説明・補償について言及すべきだった」

といった“情報隠し”を疑う声がある一方で、

  • 「顔や名前まではっきり映った他の生徒たちを守るための緊急措置では」
  • 「SNS時代の二次被害を考えれば、画像を下げるのは当然の対応」

と、過熱するネットリンチを懸念する声も少なくない。

特に今回のケースでは、防犯カメラ映像が世界中に拡散し、 無関係の生徒も含めて「顔写真付きで学校名と紐づけられてしまう」リスクが非常に高い。 学校側の対応は不十分との指摘もあるものの、 「SNS時代の炎上」と「未成年の権利保護」をどう両立させるかという難題が浮き彫りになったと言えそうだ。

名門校の海外研修に突きつけられた課題

この一件は、大谷中学・高等学校だけの問題にとどまらず、 全国の学校が実施する「海外研修」そのもののあり方にも疑問を投げかけている。

円安が進むなかでも、グローバル教育の一環として海外研修・修学旅行を続ける学校は多い。 治安や安全管理、現地でのマナー指導などは従来から重視されてきたが、 今回のように「万引き」「集団窃盗」という形で現地コミュニティーを傷つける事案が起きれば、 受け入れ側の信頼を一気に失うことにもなりかねない。

学校側も謝罪文のなかで、 「学校として生徒指導のあり方を真摯に見直す必要がある」と明記し、今後の経過や対応方針を改めて報告するとしている

被害に遭った店舗への補償、現地コミュニティーへの説明、 加害行為に関わった生徒への指導・処分、在校生全体へのフォロー、 そして受験を控える生徒たちへの二次被害防止など、課題は山積みだ。

まとめ:常に電話が鳴り続ける中で求められる「説明」と「信頼回復」

バリ島での“集団窃盗”動画が世界中に拡散し、 名門・大谷中学高等学校には今も多くの苦情や問い合わせが寄せられている。 学校側はインスタやブログを一時的に閉じ、謝罪文を公表したが、

「何を、いつ把握し、どのように対応したのか」[/y>

という肝心な部分については、まだ十分な説明がなされていない。

海外での不祥事によって失われた信頼を取り戻すには、 加害生徒の処分や再発防止策だけでなく、 被害者・現地社会・在校生・保護者・卒業生など、すべてのステークホルダーに対して どこまで誠実に向き合えるかが問われることになる。

今回の事件の全容と、学校側のその後の対応には、今後もしばらく注目が集まりそうだ。

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