愛知県警は11月7日夜、名古屋市中川区の飲食店敷地内で対応中だった名古屋市消防局の救急隊員(51)を両手で突き飛ばすなどしたとして、元プロ野球選手の山下斐紹(やました・あやつぐ)容疑者(32)を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。報道によれば、当時は酒に酔っていたとされ、同容疑者は「知らない。何もやっていない」と趣旨を否認しています。救急隊員にけがは確認されていません。
発生状況と逮捕までの流れ
- 日時: 2025年11月7日 22時45分頃
- 場所: 名古屋市中川区の居酒屋敷地内
- 経緯: 店側からの通報で救急隊が出動。対応中の隊員に対し、胸を突き飛ばすなどの行為があったとされ、県警が現行犯逮捕。
- 供述: 容疑者は「何もやっていない」と否認(報道による)。
公務執行妨害の位置づけ(要点)
公務執行妨害(刑法95条)は、職務執行中の公務員に対する暴行・脅迫で成立し、3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金。救急現場は生命・身体に直結するため、妨害行為は社会的に強い非難の対象となります。
【背景】山下斐紹のコカイン所持事件(2024年)
山下容疑者を巡っては、2024年12月、名古屋地検が麻薬特例法ではなく麻薬取締法違反(所持)で起訴したと各社が報じています。場所は名古屋市中区の自身が関与するバーと伝えられ、同年12月には名古屋地裁で有罪判決(懲役1年・執行猶予3年)が報じられました。
経歴:ドラフト1位捕手から引退後まで
山下容疑者は2010年ドラフト1位で福岡ソフトバンク入り。楽天、中日を経て2022年に現役引退。プロ通算では一軍での出場実績を残し、引退後は名古屋市内での飲食業などの活動が取り沙汰されていました。
今回の逮捕をどう捉えるか
今回は逮捕段階であり、今後は送検・勾留の可否、起訴の有無など刑事手続きが進みます。救急現場の安全確保は市民の生命に直結するため、当時の状況(泥酔の程度、現場映像、目撃証言、通報経緯)の精査が焦点となります。
まとめ
過去の薬物事件での有罪判決が報じられてから時間の経たない段階での現行犯逮捕という報は、社会的関心を集めています。他方で、今回の容疑は薬物ではなく公務執行妨害であり、事実関係の切り分けが重要です。司法判断が示され次第、判明事項を追記します。
※本記事は各社の報道を基に事実関係を整理したもので、裁判所の最終判断を先取りする趣旨ではありません。
